− 第1章 物質の構成−第8講 −

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1−8 イオン結合とイオン結晶
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粒子くん 原子と原子が結びついて、分子や化合物になるときの結合を化学結合という。化学結合には、原子間の結合の仕方の違いにより、イオン結合・共有結合・金属結合などに分けられる。
第8講では、この中のイオン結合について、その仕組みと原理を調べてみよう!
1.イオン結合の仕組み
金属ナトリウムNaを塩素ガスCl2中に入れると、激しく反応して塩化ナトリウムNaClができる。
このとき、Na原子とCl原子は互いに電子をやりとりして、Na原子はナトリウムイオンNa+になり、Cl原子は塩化物イオンCl-になる。そして、両者のイオンが静電気的な引力(クーロン力)により引き合って結合する。このような陽イオンと陰イオンの結合をイオン結合という。


殻名 K殻 L殻 M殻 N殻

性質
収容数 18 32

非金属元素 10Ne     安定
金属元素 11Na   電子を1個捨てたい
非金属元素 17Cl   電子が1個欲しい
非金属元素 18Ar   安定
金属元素であるNa原子と非金属元素であるCl原子が出会うと、どのような変化が起るのだろう?
  

上記の説明のように、陽性の性質の強い金属元素と陰性の性質の強い非金属元素が出会うと、金属元素から非金属元素に電子が移動する。そして、それぞれの原子は陽イオンと陰イオンになり、静電気的な力(クーロン力)により結合し化合物となる。
イオン反応式 Na+ +  Cl- → NaCl
化学反応式 2Na +  Cl2 → 2NaCl

※イオン反応式とは、イオンどうしの結合の様子を式に示したものである。
左辺には反応する陽イオンと陰イオンをイオン式で書き、右辺には生成した物質の化学式を組成式で書く。

2.マグネシウムと塩素の出会い
金属マグネシウムと塩素が出会った場合について考えてみよう。マグネシウム原子は電子を2個放出して2価の陽イオンになりたい。塩素原子は電子を1個取り入れて1価の陰イオンになりたい。この場合、マグネシウム原子1個と塩素原子2個で、電子のやりとりが起こる。


殻名 K殻 L殻 M殻 N殻

性質
収容数 18 32

非金属元素 10Ne     安定
金属元素 12Mg   電子を2個捨てたい
非金属元素 17Cl   電子が1個欲しい
非金属元素 18Ar   安定
マグネシウム原子と塩素原子の出会いの場合、1:1では上手くいかない。
  

上記の説明のように、Mg原子は2価の陽イオン、Cl原子は1価の陰イオンになるので、Mg2+:Cl- = 1:2でないと上手く結合しない。マグネシウムイオンと塩化物イオンが結合した物質を塩化マグネシウムという。
イオン反応式 Mg2+ +  2Cl- → MgCl2
化学反応式 Mg +  Cl2 → MgCl2

3.イオン結晶
固体状態において、構成粒子が規則正しく配列されているものを結晶という。結晶のうち、イオン結合で生じた化合物は、陽イオンと陰イオンが多数結合してできている。このような結晶をイオン結晶という。
イオン結晶は、一般に融点の高いものが多い。また、イオン結晶は電気を通しにくいが、結晶を融解した液体や、結晶を水に溶かした水溶液は、構成イオンが自由に動き廻れるようになるので、電気をよく導く。
《イオン結晶には水に溶けにくいものもある。》
イオン結晶の結晶格子
物質名 塩化ナトリウム 塩化セシウム
融点 801℃    ℃
単位格子 塩化ナトリウム型 塩化セシウム型
NaCl CsCl
NaCl CsCl
配位数
     
中心のNa+に注目すると、取り囲むCl-は6個である。 中心のCs+に注目すると、取り囲むCl-は8個である。
結晶内の粒子の配列を示したものを結晶格子といい、その最小単位の格子を単位格子という。塩化ナトリウムも塩化セシウムも上図のような単位格子が多数連なってイオン結晶となっている。
また、結晶中の1つの粒子に隣接している粒子の数を配位数といい、塩化ナトリウムの結晶格子では配位数は6個、塩化セシウムの結晶格子では配位数は8個である。

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