− 第2章 物質の状態−第3講 −

[ HOME | CONTENTS | 講義内容 | 基本例題 | 基本問題 | 応用問題 | 択一クイズ | 質問ボード ]
2−3 気体の状態方程式
Page 1/2 次Pageへ
粒子くん この講では、ある状態における気体の、物質量[n]と温度[T]・圧力[P]・体積[V]の関係についてその規則性を調べてみよう!
1.気体定数と気体の状態方程式
ボイル・シャルルの法則によれば、一定量の気体において、PV/T=一定である。そこで、この一定値はいくらなのかを求めてみよう。
アボガドロの提唱した、『気体1molの体積は、気体の種類に関係なく、0℃、1atmにおいて、22.4リットルである。』という法則を用いて気体1molにおける、PV/Tの値を求めてみると・・・・。
▼ 計算式と定数
PV
――――
1(atm)×22.4(l/mol)
――――――――――
273(K)
0.082(atm・l/K・mol)
この値は、気体定数といわれ、ふつうで表される。
気体の物質量が(mol)のときは、PV/Tの値はになるが、2(mol)のときはが44.8リットルになるので2倍の2R、3(mol)なら3倍となり3Rになる。
一般に(mol) の場合は、nRになる。
したがって、n(mol)の気体では
PV
―――
nR
両辺に  をかけて、整理すると、
PV = nRT
この式を気体の状態方程式という。 【注意】


■ 例題
 27℃、気圧1140mmHgで4.1リットルの気体がある。この気体の物質量は何molか。
求める気体の物質量をnとすると、気体の状態方程式より
1140/760atm × 4.1リットル = n × 0.082 × (27+273)
(注)圧力はatm単位に変換して代入
n=0.25(mol)となる。


2.気体の状態方程式の変形と分子量の求め方
気体の状態方程式には、用途に応じていくつかの変形バージョンがある。また、気体の分子量の求め方についても整理しておこう。
▼ 気体の分子量質量(g)が既知の場合
気体の状態方程式における物質量[n]は、分子量[M]や質量[ω]を用いると、次のように表せる。
  物質量 n=  ω
――
 
物質量[n]の代わりに分子量[M]・質量[ω]を用いると、気体の状態方程式は次のように表せる。
PV = ω
──
M  
RT
また、上式を変形して分子量[M]=にした式もよく用いられる。
M = ωRT
────
PV  
気体の状態方程式から分子量を求める問題は、『有機化合物の分子式の決定』など他の講との複合問題が多い。
▼ 気体の密度が既知の場合
気体の密度を[d](g/l)とすると(密度=質量/体積)
  密度 d=  ω
――
 
体積[V]と質量[ω]の代わりに密度[d]を用いると、気体の状態方程式は次のように表せる。
P = dRT
────
また、上式を変形して分子量[M]=にした式は。
M = dRT
────
▼ 標準状態における密度から分子量を求める場合
標準状態(0℃,1atm)における、分子量[M]の気体1molは22.4リットルであり、M(g)である。
標準状態における密度を[d](g/l)とすると、
密度から、1(リットル)の質量はd(g)である。比例式より22.4(リットル)の時の質量を求めれば、それが分子量である。
1(リットル) : d(g)   =  22.4(リットル) : M(g)    変形して、
  M =  22.4 × d  
▼ 気体の比重から分子量を求める場合
気体の比重=分子量[M]の比、という関係が成り立つので、
分子量が[M']の気体に対する比重がdの気体の分子量[M]は、次の式で求められる。
1 : d   =  M' : M    変形して、
  M =   d × M'  


■ 例題1
 1.0mlのベンゼン(分子量=78)を加熱して蒸気にすると、その体積は117℃、1.0atmで何リットルになるか。
ただし、ベンゼンの室温での密度は0.88g/cm3とする。
1.0mlのベンゼンの質量を密度から求めると、
(密度は体積を質量に変換するのに用いる)
質量=体積×密度
ω=1.0(ml)×0.88=0.88(g)となる。
求める体積をVとすると、気体の状態方程式より
1.0atm × V = 0.88(g)
―――
78
 × 0.082 × (117+273)

これを解くと、V ≒ 0.36リットルとなる。



■ 例題2
 27℃、1atmで2.13gの気体の占める体積が639mlであった。この気体の分子量を求めよ。
体積639ml=0.639リットル、絶対温度T=27+273である。
求める分子量をMとすると、
M = 2.13g×0.082×(27+273)
―――――――――――
1atm×0.639リットル

これを解くと、M=82となる。



Page 1/2 次Pageへ


[ HOME | CONTENTS | 講義内容 | 基本例題 | 基本問題 | 応用問題 | 択一クイズ | 質問ボード ]
Copyright (C) 1998-1999 Kimiaki Yoshino.
All rights reserved.