− 第2章 物質の状態−第8講 −

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2−8 沸点上昇と凝固点降下
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3.電解質溶液の沸点上昇・凝固点降下
溶質が電解質の場合、たとえば、塩化ナトリウムの水溶液では、同じ質量モル濃度のショ糖水溶液に比べ、沸点上昇度や凝固点降下度が約2倍の値を示す。
▼ 非電解質と電解質
例えば、非電解質であるショ糖を2mol溶かした溶液中の溶質粒子数は2molで変わらない。しかし、電解質である塩化ナトリウム2molを溶かした溶液は水溶液中でナトリウムイオン2molと塩化物イオン2molに電離するので、全体で4molの溶質粒子が存在することになる。
したがって、溶質粒子数で比較すると、電離したことで2倍の濃さになる。
電解質溶液の場合、沸点上昇または凝固点降下は、電離して生じた全溶質粒子の物質量に比例する。
溶質の濃度 電離式 実際の濃度
1mol/kg NaCl→Na+ + Cl- 2倍の物質量
(2mol/kg)
1mol/kg CaCl2→Ca2+ + 2Cl- 3倍の物質量
(3mol/kg)


■ 例題1
 次の物質が1kgの水に0.1mol溶けているとき、沸点の最も高いものはどれか。
@.ショ糖     A.食塩    B.塩化カルシウム
@〜Bの物質すべて同じ質量モル濃度(0.1mol/kg)である。
沸点上昇度は質量モル濃度(溶質の物質量)に比例するから、
それが最も大きいものが最も高い沸点を示す。

さて、ショ糖は非電解質であるので物質量は0.1molであるが、
食塩と塩化カルシウムは電解質であるので、
それぞれ電離して0.2mol、0.3molとなる。
したがって、Bの塩化カルシウムが最も沸点が高くなる。


4.沸点上昇・凝固点降下と分子量
沸点上昇や凝固点降下の問題は、データ結果から溶質の分子量を求めるタイプとして他の単元との合体問題でもよく用いられている。


■ 例題1
 ベンゼン50.0gに、化合物X1.22gを溶かしたところ凝固点は4.99℃になった。化合物Xの分子量を求めなさい。ただし、溶媒であるベンゼンの凝固点を5.50℃、モル凝固点降下を5.1(K・kg/mol)とする。
ベンゼン溶液の凝固点降下度Δ=5.50−4.99=0.51(K)となる。
また、化合物の分子量をとすると、
質量モル濃度()は
質量モル濃度(mol/kg) 1.22
―――
× 1000
―――
50
したがって、凝固点降下度Δを求める式
Δ=k・mより、
0.51 5.1× 1.22
―――
× 1000
―――
50
したがって、分子量=244となる。



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