| 5.錯イオンの生成と沈殿の溶解 |
- 沈殿も過剰のNaOH水やNH3水を加えることで、また溶けるものがある。これは、錯イオンというイオンになることで水に再び溶け込む。
錯イオンとは、金属イオンに、非共有電子対をもつ極性分子やイオンが配位結合してできたイオンである。 配位している分子やイオンを配位子といい、錯イオンを含む塩を錯塩という。また、配位子の数を配位数という。
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- ▼錯イオンの名称
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配位子 |
| NH3 |
H2O |
Cl- |
OH- |
CN- |
| アンミン |
アクア |
クロロ |
ヒドロキソ |
シアノ |
| 配位数 2:ジ、4:テトラ、6:ヘキサ |
| ヘキサシアノ鉄(U)酸イオン |
← 錯イオンの名称 |
※錯イオンを命名するには、 <配位数を表す接頭語→配位子の名称→中心の金属イオン・原子→金属イオンの価数> の順番に書いて「○○イオン」と命名する。 また、陰イオンの場合は、「○○酸イオン」と命名する。 例では、Fe2+とCN-6個からなる錯イオンであるので、ヘキサシアノ鉄(U)酸イオンとなる。
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- ▼主な錯イオン
| 陰陽 |
化学式 |
名 称 |
構 造 |
備 考 |
| 陰イオン |
[Al(OH)4]- |
テトラヒドロキソアルミン酸イオン |
正方形 |
錯イオンが陰イオンの場合、命名の際、配位数+配位子+金属名+酸イオンというように、酸がつく。 |
| [Zn(OH)4]2- |
テトラヒドロキソ亜鉛(U)酸イオン |
正四面体 |
| [Fe(CN)6]4- |
ヘキサシアノ鉄(U)酸イオン |
正八面体 |
| [Fe(CN)6]3- |
ヘキサシアノ鉄(V)酸イオン |
正八面体 |
| 陽イオン |
[Cu(NH3)4]2+ |
テトラアンミン銅(U)イオン |
正方体 |
| [Zn(NH3)4]2+ |
テトラアンミン亜鉛(U)イオン |
正四面体 |
| [Ag(NH3)2]+ |
ジアンミン銀(T)イオン |
直線形 |
- ※鉄(U)イオンFe2+と鉄(V)イオンFe3+の確認反応
Fe2+→ヘキサシアノ鉄(V)酸カリウムK3[Fe(CN)6]水溶液を加えると、濃青色沈殿を生じる。 Fe3+→ヘキサシアノ鉄(U)酸カリウムK4[Fe(CN)6]水溶液を加えると、濃青色沈殿を生じる。
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- ▼錯イオンの生成による沈殿の溶解
| 化学反応式 |
色の変化 |
| NaOH水溶液を過剰に加える反応 |
| Al(OH)3 + NaOH → [Al(OH)4]- + Na+ |
白色→無色 |
| Zn(OH)2 + 2NaOH → [Zn(OH)4]2- +2Na+ |
白色→無色 |
| NH3水を過剰に加える反応 |
| Zn(OH)2 + 4NH3 → [Zn(NH3)4]2+ +2OH- |
白色→無色 |
| Cu(OH)2 + 4NH3 → [Cu(NH3)4]2+ + 2OH- |
青白色→深青色 |
| Ag2O + H2O +4NH3 → 2[Ag(NH3)2]+ + 2OH- |
暗褐色→無色 |
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- 錯イオンとなって電離することで、水に再び溶ける。
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