− 第5章 有機化合物−第11講 −

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5−11 油脂とセッケン
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3.けん化価
油脂1gをけん化するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数をけん化価という。
RCOO−CH
      |
RCOO−CH
      |
RCOO−CH
3 KOH  ―>  CHOH

CHOH

CHOH
3 RCOOK
油脂(エステル) 水酸化カリウム グリセリン
(1mol) (3mol) (1mol) (3mol)

油脂1molをけん化するのに水酸化カリウムが3mol必要であるので、油脂の分子量をMとすると、M(g)の油脂をけん化するのに水酸化カリウム(KOH=56)が3×56(g)必要ということになる。したがって、1(g)の油脂をけん化する水酸化カリウムの質量は

けん化価をSとすると、次の比例式で求められる
  M(g) : 3×56×1000(ミリグラム) = 1(g) : S(ミリグラム)

上記の式から、油脂の分子量(M)が分かっていればけん化価(S)を求める事ができるし、逆にけん化価(S)が分かっていれば、油脂の分子量(M)を求めることもできる。
けん化価が大きい油脂ほど分子量は小さくなる。

4.ヨウ素価
油脂100gに付加するヨウ素(T2)のグラム数をヨウ素価という。(付加するヨウ素の物質量は油脂に含まれている不飽和結合の数になる)
 H H 
 | | 
−C=C−
 
 
T2  ―>   H H 
 | | 
−C−C−
 | | 
 T T 
二重結合1個にT2が1分子付加することになる
油脂の分子量をMとし、1(mol)の油脂に付加するヨウ素(T2)のモル数をn【このnは油脂に含まれる不飽和結合(二重結合)の数】とすると、油脂M(g)にヨウ素(T2=254)がn×254(g)必要ということになる。したがって、100(g)の油脂に付加するヨウ素の質量は

ヨウ素価をTとすると、次の比例式で求められる
  M(g) : n×254(g) = 100(g) : T(g)

上記の式から、油脂の分子量(M)か、ヨウ素価(T)か、油脂に含まれる不飽和の数(n)のうち二つが分かれば他の1つのを求める事ができる。
ヨウ素価が大きい油脂ほど不飽和結合の数が多くなる。

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