− 第5章 有機化合物−第11講 −

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5−11 油脂とセッケン
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5.セッケン
油脂を水酸化ナトリウムでけん化すると、グリセリンと高級脂肪酸のナトリウム塩が得られる。このとき生じたナトリウム塩をセッケンという。
RCOO−CH2
      |
RCOO−CH
      |
RCOO−CH2
3 NaOH  ―>  CH2OH

CHOH

CH2OH
3 RCOONa
油脂(エステル) 水酸化ナトリウム グリセリン ナトリウム塩
(セッケン)

6.セッケンの性質
 (1)セッケンは加水分解により弱いアルカリ性を示す。
なぜなら、この塩(セッケンRCOONa)をもとの酸と塩基に分解してみると、弱酸であるカルボン酸(RCOOH)と強塩基である水酸化ナトリウム(NaOH)から作られた塩であるためである。
 (2)セッケンの水溶液は、繊維などの固体表面を濡れやすくする。
これは、セッケンに水に溶けて水の表面張力を低下させる働きがあるからである。このような働きを持った物質を界面活性剤という。
 
P265z27.gif

 (3)セッケン水中のセッケン分子は、洗剤として働く。
なぜなら、セッケン分子は、親油性の部分と親水性の部分からなり、繊維に付着した油状物質を親油性の部分が取り囲み、分散・乳化させることにより、汚れを取り除く働きをしている。
 
img511-2.gif

 (4)セッケンは硬水の中では、洗浄力が低下する。
なぜなら、硬水(カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む水)の中では、難溶性の塩を生成してしまう。
2RCOO + Ca2+ ――> (RCOO)2Ca↓

7.合成洗剤
硬水の中でも、難溶性の塩を作らず、洗浄力の低下しないセッケン。
合成洗剤としては、硫酸アルキルナトリウムやアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの塩が用いられている。
R−OH   エステル化
 ――> 
2SO4
 R−O−SO3H  中和
 ――> 
NaOH
  R−O−SO3Na
アルコール 硫酸アルキルナトリウム

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