− 第6章 高分子−第1講 −

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6−1 天然高分子(糖類)
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4.二糖類
2分子の単糖類が脱水縮合した構造。無色、甘味のある結晶で、水によく溶ける。
マルトース、ラクトースには還元性があるが、スクロースには還元性はない。
◆マルトース(麦芽糖)
特徴@  麦芽に含まれ、水あめの主成分である。デンプンの加水分解で得られる。
特徴A  α-グルコース2分子が脱水縮合した構造。酵素マルターゼまたは希硫酸によって加水分解される。
α-グルコース α-グルコース
α-グルコース α-グルコース
 
脱水縮合

加水分解
 
マルトース
マルトース(麦芽糖)
特徴B  還元性がある。
◆スクロース(ショ糖)
特徴@  サトウキビに含まれ、古くから砂糖として用いられる。
特徴A  α-グルコースとβ-フルクトースが脱水縮合した構造。酵素スクラーゼ(インベルターゼ)または希硫酸によって加水分解される。
α-グルコース β-フルクトース
α-グルコース β-フルクトース
 
脱水縮合

加水分解
 
スクロース
スクロース(ショ糖)
特徴B  還元性なし。
特徴C  スクロースの加水分解で得られるグルコースとフルクトースの混合物を転化糖といい、甘味が強い。転化糖の水溶液には還元性がある。
◆ラクトース(乳糖)
特徴@  母乳や牛乳に含まれている。
特徴A  グルコースとガラクトースが脱水縮合した構造。酵素ラクターゼまたは希硫酸によって加水分解される。
特徴B  還元性がある。

5.多糖類
デンプン、セルロース、グリコーゲンなどがあり、多数の単糖類が脱水縮合した構造。還元性はない。
◆主な特徴
多糖類 性質 単量体 ヨウ素デンプン反応
デンプン アミロース・・・・直鎖状構造。
温水に溶ける。
水溶液はコロイド。
α-グルコース 濃青色
アミロペクチン・・・・枝状構造。
熱水に不溶。
α-グルコース 赤紫色
セルロース 直鎖状構造。
細胞壁の主成分。
レーヨン、ニトロセルロースの合成原料。
β-グルコース 呈色しない
グリコーゲン 動物デンプン。
肝臓に貯蔵。
α-グルコース 褐色

ヨウ素デンプン反応・・・・デンプン水溶液にヨウ素ヨウ化カリウム水溶液(ヨウ素液)を加える反応。
◆デンプン
特徴@  植物の果実、種子、茎、根などに蓄えられる。
特徴A  多数のα-グルコースが脱水縮合した構造。酵素アミラーゼ・マルターゼまたは希硫酸によって加水分解される。
デンプン アミラーゼ
───→
デキストリン アミラーゼ
───→
マルトース

マルターゼ


α-グルコース
特徴B  構造的には、直鎖状構造のアミロースと、枝状構造のアミロペクチンがある。
特徴C  アミロースは温水に溶け、コロイド水溶液となる。
特徴D  ヨウ素デンプン反応は、アミロースが濃青色、アミロペクチンが赤紫色を呈する。
◆セルロース
特徴@  植物の細胞壁の主成分。
特徴A  多数のβ-グルコースが脱水縮合した構造。酵素セルラーゼ・セロビアーゼまたは希硫酸によって加水分解される。
セルロース セルラーゼ
───→
セロビオース セロビアーゼ
───→
β-グルコース
特徴B  セルロースの−OH基が酸と反応してエステルになる。
エステル名 反応物質 用途
ニトロセルロース 硝酸 火薬、セルロイドの原料
トリアセチルセルロース 無水酢酸 アセテート繊維の原料、写真フィルム
特徴C  セルロースから作る衣料用繊維
分類 種類 製法
半合成繊維 アセテート繊維 トリアセチルセルロースの一部を加水分解したのち、アセトンに溶かす。
再生繊維
(レーヨン)
銅アンモニアレーヨン シュバイツァー試薬に溶かした後、希硫酸中に押し出す
ビスコースレーヨン 水酸化ナトリウムと二酸化炭素に反応させた後、希硫酸中に押し出す

※セルロースは、シュバイツァー試薬(水酸化銅(U)の濃アンモニア溶液)には溶ける。
特徴D  ヨウ素デンプン反応を示さない。
◆グリコーゲン
特徴@  多数のα-グルコースが脱水縮合した構造。動物デンプンとよばれ、肝臓に貯蔵。
特徴A  ヨウ素デンプン反応は、褐色を呈する。

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