| 6−3 合成高分子(合成繊維) | | Page 1/2 次Pageへ |  | 高分子には、天然のほかに人工的に、分子量の小さい物質を原料に、これらを次々と結合させてつくる合成高分子がある。合成高分子は、合成繊維・合成樹脂・合成ゴムに分類される。ここでは、合成繊維の合成方法や化学的性質について整理してみよう!
- ポイント
- ナイロン・ポリエステル・アクリル繊維・ビニロンについてまとめてみる。
| | 1.合成高分子の分類と性質 | - 合成高分子は、構成単位の繰り返しの数(重合度)が一定でないので分子量や融点も一定でない。
| 合 成 高 分 子 | 合成繊維 | ナイロン、ポリエステル、アクリル繊維、ビニロンなど | 衣料・漁網に利用 | | 合成樹脂 | ポリエチレン、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、尿素(ユリア)樹脂など | 容器・袋・パイプ・床材に利用 | | 合成ゴム | スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなど | タイヤ・ホースに利用 | - ※ 合成の方法や加工の仕方によって、同一の高分子でも性質や形状が異なる。
| | 2.合成高分子の合成と形態 | - 合成高分子は、単量体(モノマー)を多数重合させて得られる重合体(ポリマー)であり、分子鎖を構成する成分の配列や構成によって、鎖状や立体網目状になったりする。
| - ◆重合の形式
| 付加重合 |  | 二重結合をもつ単量体が付加反応を繰り返す。 | | 共重合・・・・二つ以上の異なる単量体が混合して付加重合する。 | | 開環重合・・・・環状の単量体が、環を開きながら重合する。 | | 縮合重合 |  | 官能基を2つもつ単量体が縮合を繰り返す。 縮合で除かれる分子は、水分子のような小さいもの。 | | - ◆分子の形態と性質
| 形態(構造) | 性質 | 例 | 鎖状 (二次元構造) | 熱を加えると軟らかくなり、加工しやすくなる (熱可塑性) | ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、6,6-ナイロンなど | 立体網目状 (三次元構造) | 加熱により、しだいに硬くなる (熱硬化性) | フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂など | | | 3.合成繊維(ポリアミド系繊維) | ポリアミド系繊維・・・・ (ナイロン) | 単量体がアミド結合(−CO−NH−)によって次々に縮合した高分子で、絹や羊毛に似た風合いをもつ。 | | ※ナイロンは糸状に引き伸ばすと繊維になり、成形すると樹脂にもなる。 |
|  | 絹や羊毛のような動物繊維は、ペプチド結合によってα-アミノ酸が重合したタンパク質である。ナイロンも、ペプチド結合と同一のアミド結合によって重合した高分子である。 |
| - ◆6,6-ナイロン
| アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを混合し、その水溶液を加熱すると、カルボキシル基とアミノ基の間で縮合重合が繰り返し起こる。その結果、これらの単量体がアミド結合で連なり、6,6-ナイロンが得られる。 | | 単量体 | | 単量体 | アジピン酸 n HOOC−(CH2)4−COOH | + | ヘキサメチレンジアミン n H2N−(CH2)6−NH2 | | 縮合重合 ↓ | -[-CO−(CH2)4−CO−NH−(CH2)6−NH-]n- + 2n H2O 6,6-ナイロン |
- ※重合度nの計算
- アジピン酸nモルとヘキサメチレンジアミンnモルから、水が2nモルとれて6,6-ナイロン1モルが生じる
| | - ◆6-ナイロン
| カプロラクタムを少量の水と加熱すると、開環重合によって分子間にアミド結合を生じ、6-ナイロンが得られる。 | | 単量体 | | | カプロラクタム | | | n | ┌(CH2)5┐ │ │ └CO−NH┘ | | | 開環重合 ↓ | -[-CO−(CH2)5−NH-]n- 6-ナイロン | | |